中日新聞に掲載されました!
看護師常駐で安心感たっぷり 主婦2人が子育て支援施設開設
病気や病後の子も預かる子育て支援施設「あいあい」を、磐田市と浜松市の子育て中の主婦2人が浜松市中区西浅田に開設し、運営を始めた。看護師が常駐していて安心感もたっぷり。わが子が病気でも仕事を休めなかったり、育児の悩みを相談したかったりするお母さんにとって、朗報になりそうだ。
「あいあい」を設立したのは元保育園運営の竹内育代さん(46)=磐田市富丘=と、看護師の高山優子さん(38)=浜松市中区蜆塚町。3年ほど前の夏休みなどに、竹内さんが当時運営していた保育園に、高山さんの長男が通っていたのが縁で知り合った。
支援施設のアイデアは、その当時、高山さんが「子どもが病気だけれど、預かれる場所はないかしら」と相談を持ちかけたのがきっかけ。竹内さんが運営していた保育園はワンフロアだったため、健康な子と病気の子を一緒に保育できなかったからだ。
その後、園児の減少などで園の閉鎖を決めた竹内さんだったが、「ほかの母親からも、病気の子を預かる施設を求める声が届いている」と、高山さんと2人で施設探し。「部屋が複数あればなんとかなる」と、病気の子と健康の子が接触しないように、家の中の階段のほかに外階段がある家を探し回った末、ようやく条件を満たす物件を見つけ、2007年10月、オープンにこぎつけた。
既存の保育園や幼稚園との大きな違いは、一般的な保育のほかに、病気の子、病後の子も預かること。不登校の小・中・高校生を対象にした「学習指導事業」も取り入れた。悩みや困り事を打ち明けられる相談コーナーを設けているのも特徴だ。
お父さん、お母さんが特技や趣味を生かして美容師やネールアート、アレンジフラワーを演じる「1日店長」といったイベントも開き、保護者同士の交流の輪を広げている。
このビジネスプランで昨年、浜松市など主催の「ビジネスコンテスト」に応募したところ、審査員から「モノづくりが盛んな街には、なくてはならない施設」と評価され、特別賞を受賞した。
保育料は月額3万円から。一時預かりの場合は1時間600円から。認可外保育所なので、市からの補助金がなく経営は苦しいが、2人は「周りのお父さん、お母さんの言葉や、審査員の評価があるから」と、自信を持って笑顔で取り組む。
将来は、地元企業とタイアップした託児所の開設や、保育士・ベビーシッターの派遣といった業務にも取り組みたいという夢を持っており、竹内さんは「保護者が困っている時に、手助けできる施設運営を目指したい」と元気に話している。
問い合わせは「あいあい」=電053(488)8417=へ。
関連記事